中島研究室への配属を希望される方へ

中島教授より

最先端の学問と最先端のコンピュータ技術・集積回路技術を身に着けながら、それらを自由に駆使してマイクロチップ知能処理システムの開発に挑戦したい人材を求めます。

中島・佐藤研究室は学部は工学部・情報知能システム総合学科に、大学院は情報科学研究科・応用情報科学専攻になります。

研究内容は「知的ナノ集積システム研究部」の名前通りに、新しい知的な情報処理を行うシステムをハードウェアから構成することをめざすものです。この背景には現在のコンピューターによる情報処理が全く知的ではなく、その延長線上では知的になる可能性はないとの予想があります。

知的な処理とはどのようなものかという定義は難しくオーサライズされたものはないのですが、インターネットを含めた現在のコンピューターではできない処理やできるとしても途方もなく時間がかかる処理というのが我々のとらえかたです。例えば人には簡単にできる画像認識、学習、会話、運動制御などや、さらにはいくつかの選択肢から最良なものを見つけだして判断をくだす処理などの天文学的時間が要求されるものです。

ブレインコンピュータ説明図

このテーマに挑戦するため研究室では3つの研究の柱を設定しています。

  1. CMOSニューラルネットワーク
  2. 超伝導量子コンピューターデバイス
  3. 超伝導位相モード集積回路

の研究です。

これらはいずれも世界最先端の挑戦的研究課題です。このようなテーマに強く興味をもつ人の参加を希望しています。

研究テーマの紹介

■COMSニューラルネットワーク(ブレインコンピュータ)

生物の脳は、曖昧ですが、高速に大量の情報処理を行うことが可能です。そこで本テーマでは、脳や神経細胞(ニューロン)に学び、それをマイクロチップに実装することを目指しています。

CMOSニューラルネットワークスライド
具体的な研究活動
  • 新しいモデルの構築・検討
  • モデルの動作シミュレーション
  • 回路設計
  • 作成した回路の測定 など
身につくスキル
  • 人工知能・ニューラルネットワークに関する知識
  • 回路設計・測定手法
  • プログラミング技術
  • 数学(線形代数、微積)、物理学(力学、統計物理、電磁気)等
  • コンピュータネットワーク技術

■超伝導量子コンピューターデバイス

主に量子コンピュータの基本デバイスの一つである量子ビットの構成に関する研究を行っています。具体的には、希釈冷凍機によってmKの極低温の世界を作り出し、その中で超伝導素子の特性を測定し、データ解析しています。

■超伝導位相モード集積回路

SFQ(Single-Flux-Quantum:単一磁束量子)の有無を2進情報に対応させた「超高速」「低消費電力」なデジタルデバイスを研究しています。

超伝導コンピュータスライド
具体的な研究活動
  • 超伝導素子の作成
  • 超伝導素子を用いた回路設計
  • 希釈冷凍機の運転と素子や回路の測定 など
身につくスキル
  • 量子力学の理解
  • 低温実験
  • 超伝導回路の設計
  • 電子回路工作
  • プログラミング

修士課程・又は博士課程からの配属を希望する方へ

当研究室は大学院では、東北大学大学院 情報科学研究科の応用情報科学専攻に属しています。修士課程又は博士課程からの配属を希望される方は、情報科学研究科の入学試験を受験してください。その際、希望研究室として当研究室を指定して下さい。

詳しくは、東北大学大学院 情報科学研究科の入試案内をご覧下さい。